「過払金返還請求の最新動向」というテーマで,証券会社の方向けのセミナーの講師をしました。
過払金返還請求は,ここ3年間程度でも少しずつ件数も金額も減っているものの,平成27年から平成28年にかけては,ほとんど変わらず推移しています。
大手貸金業者の中にも,新たに利息返還引当金を積み増している業者もいます。
平成22年以降に新たに契約した取引は,過払金が発生しないため,理論上は徐々に減っていくはずですが,急激に減ることはないと思われます。
そんな中,一部の業者が,過払金の返還時期を遅くするために訴訟を長引かせたり,少額の返還にこだわる傾向は,少しずつ強くなっているように感じます。
依頼者さんの要望に沿いつつ,徹底的に過払金の回収率を高める姿勢が弁護士に求められています。