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住宅ローンが払えないときの対応

1 住宅ローン会社で支払額を見直す

収入が減って住宅ローンが払えなくなる方の相談はよくあります。住宅ローン以外にほとんど借金がない方の場合、最初に考えるのは住宅ローン会社に相談することです。

借り換えで返済期間が長くならないかや、ボーナス払いをならしたり、返済期間を延ばすことで、支払額が減って資金繰りがつくケースもあります。

2 住宅ローン以外の借金の任意整理やおまとめローン

住宅ローン以外や車のローン以外の借金が数百万円あるなら、住宅ローン以外の借金の返済額を減らす方が効果的なことが多いです。

住宅ローン以外の借金は、利率も高く、借入額の割には返済額が大きく設定されていることが多いからです。

おまとめローンが組めて、返済先が一本化できて、金利も下がり、返済額も減るなら一つの解決になります。

ただ、おまとめローンで一部しかまとめられないケースや、返済額が減らないケースも多いです。

任意整理という、弁護士等の専門家を通した分割払いの話し合いなら、金利を0に近づけて毎月の返済額もおおむね5年(60回)払い程度まで減ることが多いです。

3 個人再生

住宅ローン以外の借金がかなり多くなると、分割払いの話し合いでは支払いきれなくなり、個人再生という裁判所でやる手続きを検討します。

住宅ローンは約束どおり支払い続けて自宅を残し、それ以外の借金はおおむね5分の1まで減るので、住宅ローン以外の借金の負担は大きく軽減されます。

4 不動産の任意売却やリースバック

住宅ローン以外の借金が少なく、自宅を手放してもよいと思える場合は、自宅を任意売却するのがよいでしょう。

住宅ローンを完済できないと売れないという不動産業者等もいますが、実際は住宅ローンの会社が担保を外してくれれば売れるので、住宅ローンの残額を下回っても売れる場合が

あります。

また、自宅に住み続けたいが自宅の所有にこだわらない方なら、リースバックという、自宅を不動産業者に売って一時的に現金を得て、賃料を払って住み続けるケースもありま  す。

5 自己破産

どうやっても住宅ローンが払えない場合や、離婚等で持ち家を維持するメリットがなくなっている場合は、自己破産するのが最も楽になる方法です。

自宅は手放すことになりますが、借金はゼロになって、収入があれば少しずつ貯金できるようになるでしょう。